塔の悪魔と異邦のメイド ~冷徹貴族の医療革命~

作者  澁澤まこと

ジャンル  ミステリー

掲載サイト 小説家になろう

”あらすじ”

北の塔に棲んでいるのは悪魔なのだという…… ある帝国の北方にて。 異邦の血を引く少女は、その領主の城でメイドとして働いていた。 しかしある日、彼女はいつもと違う仕事で『北の塔』へ行くことを命じられる。 そこで出会った『悪魔』の気紛れで、以降彼の側仕えをすることとなった。 『悪魔』の名はヨハン、その残虐さを咎められ、城主イェーガー方伯によって幽閉された次男であった。 彼は少女に魔女『ヘカテー』の名を与え、自分が『悪魔』と呼ばれる真の意味を教える。 世の革新を願う『悪魔』ヨハンと、彼に感化され手助けを始めるヘカテー。 二人の前に立ち塞がるものは…… 12世紀ルネッサンス前夜の中世ヨーロッパを舞台に、医学と陰謀が交錯するゴシック・サスペンス! 耽美にして時に残酷な、知の迷宮へようこそ。 方伯の次男、ヨハン・アルブレヒト・フォン・イェーガーは、人や動物を切り裂きたがるという残虐さから城の塔に幽閉され、悪魔と呼ばれ恐れられていた。

そんな彼のもとに、異邦人の風貌をしたメイドがやってくる。彼女はこの帝国で生まれ育ったというが、僅かながら異国の医学や薬学の知識を持っていた。異国の血を引いてはいるものの、自分の出自もよくわからないという。

ヨハンは彼女にヘカテーという渾名をつけて自分付きのメイドにすると、自分が残虐な行動を繰り返していた本当の理由を語る。 自分はこの国の遅れた医学を進化させるために、異国の学問である解剖学を学んでいたのだと。

ある日、梯子がないと登れないはずの2階の窓から手紙が舞い込む。 その手紙は、たった一言のギリシャ語で、ヘカテーの父親の死を知らせるものだった。 ヘカテーは一体何者なのか。 幽閉された塔の中から、医療に革命を起こすことなどできるのか。

二人は困難を抱えつつも、研究と実験を繰り返し… 初期中世を舞台にした医療ミステリー、ここに開幕!

”読みどころ”

・黎明期の医学を急速に発展させる過程と、謎解き要素、若干の恋愛要素が同時に楽しめます

・架空世界を舞台にしていますが、作者が西洋史ガチ勢のため、史実と絡めることで歴史のIF分岐としても楽しめるように描いています

・人種や国籍、自分のルーツといったアイデンティティで揺れ続けるヘカテーの心理描写は読み応えがあると思います

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